このデザインコンセプト3&1 こそ、我々のデザイン開発の基本です。
人類、個人個人の特徴や個性は宇宙の星のように多様です。それらは「人種、性別、体型や年齢、運動機能の差異及び障害の有無、さらに宗教や言語、教育、文化的背景」など数々の要素の組み合わせによって構成されています。
これらの数多い要素を把握解析することで人類の多様性を認知し、それに基づき「できるだけ多くの人々」が使い易い製品や、より安全安心な生活環境作りを目標とするデザイン概念や手法のことを指します。
つまり、特定のユーザーグループに限定せず、可能な限り多くの人たちにとって便利で安全なデザインを目指すアプローチです。
人の色覚は加齢等による経年変化もありますが、実は生まれつきとても多様性を持っています。
中でも、所謂色弱(色覚多様性)の人々にとっては、一部の色が見分けにくいことがあります。
人の色覚の違いにかかわらず、「できるだけ多くの人々」が視覚情報を正確に理解できるように色の使い方・見え方の改善するデザイン手法です。
カラーユニバーサルデザインは、これらの色覚多様性に基づき違いを考慮して、色の使い方に工夫を加えることで、できるだけ多くの人が視覚情報を正しく同時に認識できるようにすることを目的としています。
これまで我々は日々の生活を安全・安心な暮らしを育む「日常時」、不意の事故や予想し得ない災害に見舞われて、これまでの暮らしが続けられないような「非常時」と言う不連続な二つのフェーズと捉えて、普段使いは「日用品」非常時は「防災用品」のようなそれぞれ対応が一般的でした。
対してフェーズフリーは「日常時」から「非常時」への変化に目を向け、日常時に使いながらも非常時にも使える商品・サービス・アイデアを指すものです。
当社は安全・安心な暮らしのエリア拡大という視点に立ち、この二つのフェーズにおいての供用可能を前提としたデザイン、さらに自社オリジナルのUD+CUD視点も加味したデザイン開発を目指します。
近年、誤飲事故を始めとする幼児の関わる事故は大人が最大限の注意努力を行ったとしても、決してゼロにはならないことに気付かされました。
その解決手法として、よりアクティブなCR/チャイルド・レジスタンスデザインの必要性を感じました。
「できるだけ多くの人々に」を目標とするUDに対して、CRはある年代層(幼児や高齢者の一部)には非アクセス性を、他の年代層には良好なアクセス性を維持・付与させることを目標とします。
UDの中に敢えて「扱いにくさを創る」ことが、幼児を遠ざけ「安全性」を高めることに繋がると言う、この逆転発想が面白く且つ難問と言えましょう。
命を守ることに直結する注意表示は街中でもよく見かけられます。
その際に使用される指定色の改訂にあたり、人の色覚多様性への配慮を反映させたもので、世界に誇れるものと考えます。
CUDOはこの改訂作業に際し、事務局等のお手伝いで協力。